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インバータには各種の形式上の分類があるが、その中でよく使用される種類の区及び一般的装置の機能と特徴は次の通りである。

(1) 種類

(a) 電圧形インバータと電流形インバータ

インバータの出力端子から電源側を見た場合、電圧源となるものを電圧形インバータ、電流源となるものを電流形インバータと称する。主回路構成上の特徴としては、図2.111に示すように電圧形インバータは、コンバータ出力側のコンデンサにより平滑された直流電圧を得て、これを基にインバータ部で所定の周波数の交流電圧に変換する。一方、図2.112に示すように電流形インバータではコンデンサの代りに大きな直流リアクトルが接続され、インバータ部への入力電流を平滑にして所定の周波数の電流に変換する。

VVVF式インバータは主に電圧形であり、VCVF(可変電流可変周波数)式インバータには電流形が主に用いられる。

電流形インバータは電動機の正逆転運転を頻繁に繰り返し、ダイナミック運転(発電、回生運転)を行う場合に適しているが、電動機の特性に合せてインバータの設計を行う必要がある。

 

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図2.111 電圧形インバータ

 

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図2.112 電流形インバータ

 

(b) 自励式インバータと他励式インバータ

インバータの整流素子に転流を起こさせるに必要な電圧(転流電圧ともいう。)が半導体電力変換装置の構成要素から与えられるインバータは自励式インバータと称し、直流電源から電圧の確立している交流回路に逆変換する場合のように、転流電圧がインバータの負荷側の交流回路から与えられるインバータを他励式インバータと称する。

 

 

 

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