“一日署長の経験を活かします”
「みなさん、火を使ったあとはもう一度、火の元を点検して下さい」。秋の火災予防運動で、東京・目黒消防署の一日消防署長を務めた女優の萬田久子さんが、防火PR。帽子が大好きで、「帽子の似合う人」に選ばれたこともある萬田さんが、消防署長の帽子を頭に、「似合うでしょう」とご機嫌だった。萬田さんが消火訓練、特別救助隊の演習を視察していた時、本物の火事があり消防車が出動するというハプニング。「演出だと思ったのに、本物の火事と聞いてびっくりしました」
萬田さんは現在、NHKテレビ「土曜オアシス」(土曜前9・15)で司会を担当している。各界著名人の感動物語、暮らしの経済、健康、旅などの生活情報を伝える番組。ということで萬田さんはこのところ身の回りの生活のことなどに特に興味を持っている。そんな時だけに、一日消防署長は今後の番組司会に大いに役立ちそう。
萬田さんは、昭和五三年、ミスユニバース日本代表に選ばれたのをきっかけにCMなどに出演。五五年、NHK朝の連続テレビ小説「なっちゃんの写真館」で女優デビュー。テレビは「必殺仕掛人」(テレビ朝日)、「ぴあの」(NHK)など。テレビ朝日土曜ワイド劇場のシリーズドラマ「警視庁女性捜査班」では女性捜査班チーフ。映画は「夏のわかれ」「めぞん一刻」「悲しきヒットマン」「略奪愛」「八つ墓村」など。
「司会はにが手」というが、「土曜オアシス」では明るくさわやかに番組を進行。「ドラマはNGが許されるが、司会はそれができない。でも、緊張感を持って仕事をするのはいいことです」。ファッションセンス抜ぐん。おしゃれに関するコーナーもある。若い人、主婦たちに好評だ。
もう一度、防火、防災の話。「今の世の中、自分は注意しなくても安心して暮らせるという過信があるのではないかと思います。やはり、自分の身は自分で守るのが一番」。消防署長、女性捜査班チーフのきりっとした顔になった。
(インタビュー:編集部)