市民生活の安全を確立するための拠点として、徳島市西消防署本館が完成し、四月二一日に竣工式を実施しました。
旧庁舎が建築後三五年経過して老朽化したため新庁舎に建て替えたもので、総事業費は約七億八千万円。
新庁舎は約八七〇m2の敷地に鉄骨鉄筋コンクリート造四階建て、延べ約一、五〇〇m2と旧庁舎の約三倍の広さです。
この建物は、本市西部方面の防災拠点施設として阪神・淡路大震災後に出された官庁施設の総合耐震計画基準に適合するものであり、また大規模災害時には、単独で情報収集を行えるよう通信施設の強化を図ったほか、火災予防や救急講習などの防災研修施設を備え、屋上には救助訓練用の施設を設置しています。さらに職員が使用する一六の仮眠室をすべて個室にした最新鋭の消防庁舎です。
陶都有田
有田地区消防組合消防本部(佐賀)
「ほのお」通巻三〇〇号発行おめでとうございます。
当消防本部は、昭和四六年四月常備消防政令指定を受け、有田町・西有田町の二町で同年七月消防業務を開始しました。
有田は肥前窯業地帯の中心で、江戸初期からやきものを作り続けてきました。
一般食器、伝統的な工芸品からニューセラミックまでが作られまさに日本を代表する陶器の町であります。
毎年開催される有田陶器市は、ゴールデンウイークの一週間、旧国道沿い六キロに渡り六五〇件の焼き物店舗が並び今年も全国各地から、約一〇〇万人の人出がありました。
陶器市の由来は、弘法大師開山の黒髪山(管内の名所)に多くのお遍路さんが訪れ、そのお遍路さんを相手にお土産物として、窯元や商家の人達が有田焼を家の軒先で籠に入れ売っていたもので、明治の頃から陶磁器技術の向上を目指した品評会が開催され、大正時代この行事を一緒にしたのが有田陶器市の始まりであり、今年で九七回目を迎えました。
当消防本部では約一〇〇万人の来客の安全確保のため、店舗・飲食店等の立入検査を実施し、又期間中陶器市会場に救急車・消防車を配備して万一に備えています。
観光地日南
日南市消防本部(宮崎)
通巻三〇〇号おめでとうございます。
日南市は、宮崎県の南端に位置する人口四五、七〇八人、面積二九四・二九km2であり、昭和二五年一月一日に宮崎県で四番目の市として誕生し、今年、市制施行五〇周年の節目を迎えました。
日南市は七つの町村が合併してできた市であり、いろいろな特色を持った地域性の豊かな市であります。例えば飫肥地区は、伊東家の城下として栄えた町であり、今でもその当時の面影を漂わせており、九州の小京都と呼ばれ毎年多くの観光客が訪れております。また、明治の外交官として有名な小村寿太郎候の生誕地でもあり、記念館には貴重な遺品等が展示され、一般公開されており、ここも多くの観光客が訪れております。油津地区には、カツオ、マグロ等の漁港として有名な油津港があり、今でも活気あふれる市場が開かれております。また山々には、杉で有名な飫肥杉があり、美しい杉が林立し、飫肥の美しい景観となっております。飫肥杉は昔から船材として重宝され、全国的に有名でしたが、現在はプラスチック船等の普及により需要が少なくなり最近は飫肥杉の持ち味を生かした装飾品や建築材としての利用が主となっているようです。また、温暖な気候であるためプロ野球のキャンプ地として有名であり、毎年キャンプ時期には多くの広島カープファンが訪れております。このような情緒豊かな土地がらですので、是非一度お出で下さい。