また、試作品では、図8に示すように、熱センサーと煙センサーの両方でCdsを共用していると同時に回路的には独立して機能するようにして低価格化を実現している。
六 試作品の性能試験等
(一) 本試作器(写真1)の性能試験を次のように行い作動状況を確認した。
屋外において、アクリル板製のケース(縦三〇cm×横三〇cm×高さ七〇cm)の上部に本試作器を取り付け、下部からヘヤードライヤーで熱風を吹き出しケース内の温度を上昇させ、同時に燃焼皿に発煙材を入れ煙を発生させた。
試験結果は、実験開始後平均約一三秒後に熱及び煙を感知したことから火災に有効に作動するものである。(写真2)
しかし、熱風又は煙の単独で試験した場合には作動せず、非火災報の抑制に有効に機能した。
(二) 本試作器の利点は、火災発生時の熱(温度)の上昇を色(視覚)にし、その色の変化を光センサーでとらえ電気信号にする熱(温度)センサーを考案したことで小型・軽量化が図られ技術上の問題が解消でき、結果的に製品コストも押さえられ複合型感知器の問題点の解決につながるものである。
(三) 複合型感知器であるため設置場所等の状況等により、感知器の種類を変えなくても、煙感知器又は定温式感知器のどちらの感知器としても使用ができ、設置場所が限定されない。
(四) 住宅用火災警報器としても十分使用できるものである。
七 まとめ
今回試作した複合型感知器は、火災発生時の煙及び熱を同時に感知した場合のみ作動することから、非火災報対策の一つとして有効なものであると考えられる。
しかし、これまでにない作動原理を採用しているため、次の各事項について、さらに検証等を行い感知器の精度や耐久性を向上させ、非火災報対策により有効なものにする必要がある。
(一) 煙感知器感度試験機を用いた、より精密な性能試験の実施
(二) 可逆性熱変色材などは、理論上では水蒸気や結露にも有効であると考えられるが、高温多湿の場所に設置する等様々な条件下での耐用試験と最適素材の選定