ISO/TC8
(船舶及び海洋技術)
NEWS LETTER
JMSA NO.2
(ISO/TC8 NO.5)
ISO/TC8 幹事国だより
財団法人 日本船舶標準協会
ISO/TC8 Secretary
国際部長 小郷一郎
今回のNews Letterは、去る5月3/4日、ポルトガルのAzores諸島で開催されましたTC8/AG(Advisory Group:諮問会議)の報告を中心に、読者の皆様に今後のISO/TC8が目指す戦略的な対応等についてご紹介いたしたいと思います。
● TC8/AG会議とは、
TC8/AG会議の目的或いは使命は、その名のとおりTC8議長及びセクレタリーに対する支援、アドバイスを与えると言うことであるが、具体的にはTC8としての国際標準化戦略をどの様に保持すべきか、長期的或いは戦略的な計画(Strategic Vision)を見つめること、ビジネスプラン(業務計画)を見直すこと、啓蒙活動を検討すること、TC8傘下の各SC(Subcommittee:分科委員会)の作業計画・日程の管理を行うこと、もしも作業計画・日程の管理ができていないようなSCがあれば、組換えをしたり、またはリソース(人的・時間的資源)の調整をしたりというようなTC8のポリシー・全体管理に関する内容を扱っている。
従って、AG会議の出席者の資格は上記目的を達成する能力を備えており、かつ、継続出席可能な個人をメンバー国から発掘して、TC8議長が任命する制度となっており、他のTC8会議のように、誰でも参加できるような形ではない。事実、会議の出席率の低いメンバーは次回会議から外され、別の意欲あるメンバーに置き換えられるなど、「政策立案チーム」としての安定した遂行能力が重要視されている。
今回のAG会議の直前に、地元の海運・造船関係者との間で「国際標準化に関するフォーラム」が開催されたが、その際TC8議長であるCAPT. Piersallのプレゼンテーション「国際海事規格の戦略的な重要性」の概要をご紹介し、今後TC8が進めようとしている方向について、読者のご理解の一助としていただければ幸いです。
◆ 国際海事規格の戦略的な重要性
lSO/TC8 船舶及び海上技術
国際海事規格の戦略的観点からの重要性に関するTC8議長のプレゼンテーション概要
[Sao Miguel, Azores、2000年5月2日、Capt. Charles H. Piersall、ISO/TC8議長]
1. TC8の戦略ビジョン概要
TC8は、要件(Requirement)及び規則(Regulation)を設定するIMO(国際海事機関)と、船舶関連工業界(国際海運及び造船産業など)との間の『リンク機構』として機能する、世界的な規格作成を行う団体であるべきである。
この責任を達成するために、TC8は海事国際規格を作成する専門技術者の国際的な集団として承認される必要がある。
2. 国際規格の必要性
・世界貿易機関(WTO)は、加盟国に対し、次の事項を要求している。
−各国規格及び強制基準の基礎として国際規格を採用すること。
−国際規格作成に当たり積極的に参加すること。
・貿易の障壁を除去すること。
・船舶所有者及び船舶運航者の資材調達に利便を与えること。
・国際規則類への船舶関連工業界からの情報インプットの機会をつくる。