b] 両端の支え方
柱の座屈は両端の支え方にも左右される。
第3.21図に、いろいろな支え方を示しているが、はりの場合と同様に、(a)を両端支持、(b)を一端自由他端固定、(c)を一端支持他端固定、(d)を両端固定という。これらの座屈応力は、(b)を1とすると、(a)は4倍、(c)は約8倍、(d)は16倍となるこら、柱はなるべく(d)のように両端をしっかりと固定して、荷重をかけてもこの部分が常に垂直に立っているように取付け方に気をくばるのがよい。
この場合、とくに注意しなければならないことは、せっかくしっかりと固定しても、相手の甲板や内底板が弱いと、土台もろとも曲がってしまうので、両端固定のつもりでも、実際には支持端に近いものになってしまう。
例えば、第3.23図(b)のように、甲板が弱く、内底板が強ければ、下端は固定、上端は支持とみるのが妥当である。