2] 塗料の乾燥及び硬化を阻害する環境下での塗装作業は行わない。
3] 塗料の特性を良く認識した上で、ウェットシックネスゲージを用いて塗膜管理を行う。
4] 塗料の組成や性状をよく理解し、塗装の方法を決め間違えない様に施工する。
5] 錆止塗料は、各回の塗り重ねを明示するため、塗装回ごとに色別したものを使用する。
6] 塗り重ねを行う場合は、定められたインターバルで塗装を行う。インターバルが過ぎた場合、密着不良になるので目荒らしなどの処置が必要である。
7] 工具は塗料の性状に適したものを選定し異種の塗料に切替える時には工具を十分に洗浄する。
8] 外板。上部構造、煙突、居住区及び通路などは外観を重要視した塗装を行う。
9] 塗膜品質の向上及び作業能率の向上を目的とし、出来る限り地上ステージで施工する範囲を拡大する。
(2) ステージ別、区画別塗装管理
1] ブロックの塗装作業
○地上ステージでの塗装範囲を明確にし、関係職種とよく調整した上で塗装工事計画を立案する。
○塗装着手前には構造検査及び先行艤装が完了していることを確認してから塗装を行う。特に気密、水密試験の個所や罫書線等の塗り残し個所はテーピング等で保護を確実に行う必要がある。
○塗装後は、十分な乾燥期間を取り塗膜を損傷させない様にブロック移動をする。
2] 外板部の塗装作業(進水前船台工事)
○建造中の塗膜の損傷部分は発錆やはく離の原因になるので、完全なタッチアップ(補修塗装)を行う。
○溶接線は種々の原因で錆の発生が起こりやすいので、下地処理、塗装には十分な注意が必要である。
○盤木、支柱の接触部は据付前から先行塗装を実施する。
○塗分線の境界では、塗料が異種の場合には塗装順序を間違えない様にする。
○スカッパーからの汚水で外板面を汚さないために木栓等を用いて保護する。
3] 機関室の塗装作業
○タンクトップの塗装は主機、補機及びその他の艤装品の搭載時期を確認し、搭載前施工か搭載後施工かを明確にする。
○関係職種とよく事前検討を行い、連絡を密にし、注意標示や換気の処置を行う。
○諸機械の運転中は、その周囲ではスプレー塗装は禁止する。