日本財団 図書館


第3.1表 等熱量を発生するガス量の比較

046-1.gif

 

アセチレンガスの使用圧力に対し、低圧式と中圧式の区別があるが、低圧式とはアセチレンガス圧0.07kg/cm3未満をいい、0.07〜1.3kg/cm3を中圧式という。

爆発で注意すべきことは、アセチレンは、1.5kg/cm3以上になると、要注意であり2kg/cm3以上で、いつでも爆発する危険性がある。また空気の混合比で4.2%〜50.6%で爆発するという、極めて広い範囲をもっていることも、記憶しておかねばならない。

 

3.3.2 ガス切断のための装置

(1) ガス酸素の供給

アセチレンを自家製造する場合は、カーバイトから取るが、溶解アセチレンとしてアセトンに溶解したものをボンベで購入することもできる。酸素については、ボンベに圧入されているものを購入したり、液体酸素の形で購入し、自家で気圧する方式もとれる。経済性、その他を考えて、適した方式をえらぶべきである。

 

(2) 切断吹管

切断吹管には、アセチレンガスの圧力によ外低圧式と中圧式があり、低圧式には、インジェクター構造がついている。インジェクターとは、アセチレンガスの圧力が低いため、酸素の流出を利用して、アセチレンガスを引出してやる、いわゆる霧吹きと似た構造である。

低圧式吹管には次に述べる2種の形式がある。

(イ) フランス式

最も多く使われているもので、火口の構造が(第3.2図a)のごとく中心から切断酸素、周辺から予熱用混合ガスの出るもので、どの方向へも切ることができるが、切断進行方向に対して、後方で、切断後の母材を予熱焔が熱し、カドが一部とけ落ちて丸味をもつ欠点がある。

(ロ) ドイツ式

切断酸素の出口と、予熱ガスの出口が第3.2図b)のように別になっているものであり、切断面が美しく仕上る。そのかわり、切断の進行方向は一定であり、また、火口と母材の距離は一定にしなければ、よい切断ができない等のむつかしさがある。

 

 

 

前ページ   目次へ   次ページ

 






日本財団図書館は、日本財団が運営しています。

  • 日本財団 THE NIPPON FOUNDATION