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(b) 艤装工事

艤装工事の日程管理は、地上艤装工事はブロック別中日程表で船内艤装工事は区画別中日程表の消込みが主体であるが、特に船内工事は、色々な職種が同時に作業を施工しているので、船体、機関、電気、塗装工事の進捗度の連絡を密にした管理が重要である。

・日程管理上の注意点

・日程管理は単なる工程の順序を示すものではない。必ず配員計画と表裏体をなしていなければならない。中日程表自体の中に配員計画を導入してもよいし、また別に個人配員表を作成し、両者に矛盾がないようにする必要がある。

・艤装品は外注加工が多いので、“物”の投入計画を確実に実行しなければ工事が施工できない。

・艤装工事は、多くの職種が性質の異なる作業を同時に施工するので、船殻工事完了や火気工事完了などの節点を明確にした管理が必要となる。

・日程上の重要節点

・地上艤装開始

・主機搭載

・発電機搭載

・船殼タンク水圧テスト

・居住区船殻工事完了

・進水

・缶点火

・発電気始動

・荷役テスト

・系留運転

・塗装仕上げ

・海上公試

等が明確にされ、各職種が節点を守ことが重要である。

(2) 能率管理

工事が計画予算(工数)に対して実績がどの程度で出来ているかを示すのが、能率管理である。工事の進捗度と能率は相反する傾向にあり、進捗度のみを重視すれば、配員過剰になり能率低下をきたす。また、能率のみを重視すれば、配員過少になり進捗度が低下してくる。進捗度は形となって見えるので、ややもすれば、日程管理のみに力を注ぎがちであるが、両者を平衝して適切に維持管理をしなければならない。

 

 

 

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