日本財団 図書館


(2) 温度試験結果

前項で選択した3種類の温度試験を行った。

Bタイプは2個並列にして現状のSARTにおける電源部のDC/DCを変更して試験したが、低温における端子電圧の低下が著しく実用的でないことが判明した。

CR-V6p及び2CRは各々2個並列接続して、現状のSARTのモジュールと組み合わせて試験を行った。結果は表5.3.2-4のとおりであり詳細は参考資料SART-1による。

 

表5.3.2-4 電池の温度試験結果

024-1.gif

 

この試験結果から3種類の電池ともに、現行の型式承認基準の-20℃における48時間待ち受け/8時間連続送信は満足しないことが明らかとなった。電池容量と電池の大きさは不可分の関係であり、小型軽量化を図るためには、電源効率の向上等により消費電流の削減を図るとともに、動作温度範囲の検討が小型化に重要である。

 

5.3.3 小型軽量化の検討

小型軽量化は、電池の大きさと電池の収納方法により全体の容積が決定されるが、併せて下記の項目についても考慮する必要がある。

(1) ケース(ポリカーボネイト)とアンテナが接近することによりアンテナの諸特性に影響を与えるので、ケースとアンテナとの距離について電気的特性を考慮すること。

(2) 確実な電源ON/OFFと誤作動防止の両立を考慮すること。

(3) 電池交換作業時の開封作業を考慮すること。

 

5.3.4 小型軽量化SARTの基本設計

電池の種類ごとに電池の収納方法と全体の構造について基本設計を行い、モックアップの製作により一次評価を行い、試作機により最終確認をおこなった。

基本設計過程で検討した小型軽量化SARTの外形・構造を図5.3.4-1に示す。

 

 

 

前ページ   目次へ   次ページ

 






日本財団図書館は、日本財団が運営しています。

  • 日本財団 THE NIPPON FOUNDATION