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10-4-2 計測方法

 

機関室及び機関制御室における計測機器等の配置を図10-9に示す。アンテナの設置個所は1]E/R−扉開、2]C/R-a、3]C/R-bで、扉開はアンテナ接続コードにより30mm程度、扉が開放された状態を示している。

制御室における主なノイズ源として、電界強度計測装置のスペクトルアナライザとノートパソコン、高調波計測装置のパワーメータとノートパソコン、機関室総合監視盤(ブラウン管式モニタ)と主機関等監視モニタがある。その内、高調波計測装置を9月9日PM7:00頃にNo.1給電盤からNo.2給電盤へ移動した。

計測装置の移動やアンテナの設置位置によって、スペクトルが異なるため、図中の左上には、スペクトル図に添付する設置位置の説明例を示した。

計測は垂直偏波のピーク値とQP検波とし、ループとバイコニは1方向、ログペリは4方向(船首、右舷、船尾、左舷)とした。但し、機関室においては、仕切壁により右舷方向が計測不能となっている。計測の概要を表10-10にホす。

 

10-4-3 計測結果

10-4-3-1 10KHz〜30MHz帯の電界強度

10KHz〜30MHz帯のピーク値検波スペクトルを図10-16及び図10-17に示す。いずれもピーク値検波であるが、レベルの程度を見易くするために参考として限度値を図中に付した。航行中は軸発電機が使用され、接岸(あるいは離岸)時にサイドスラスタが使用されるため、軸発電と主発電が併用される。軸発から主・軸発に変わった場合、10KHz〜8MHz帯の電界強度が減少するが、逆に8MHz〜30MHzの電界強度が増加傾向にあり、参考限度値を越えている。

8MHz〜30MHz電界強度の増加傾向は、スラスタ使用時や主・軸発から主・補発に変わった場合も同様であることから、主発電機の影響と考えられる。

 

10-4-3-2 30MHz〜200MHz帯の電界強度

30MHz〜200MHz帯のピーク値検波スペクトル例を図10-18に示す。これは、機関室のE/R点(図10-15参照)における計測結果で、制御室とは窓と扉の隙間がある。

 

 

 

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