(5) 接岸時の主発電機、軸発電機、サイドスラスタの運転状況による電界強度の変化
接岸時における主発電機、軸発電機及びサイドスラスタの運転状況の違いによる電界強度の変化を操舵室と機関室の同時計測によって調べる。
* QP(Quasi-peak)検波:
準尖頭値検波といい、充電時、放電の時定数で決まる検波方式であり、その指示値はピーク値検波よりも低い値を示すが、測定するノイズの繰り返し周波数が高くなるほどピーク値検波の指示値に近づく(図10-6参照)。
表10-2にCISPRで決められた充電、放電時定数を示す。
10-2-4 計測結果
・計測システムの放射ノイズ
予め、計測システムの放射ノイズを測定して周波数成分とレベルを把握する。
図10-7に暴露甲板、操舵室の電界強度測定に使用した計測システム(スペクトラムアナライザ、ノートパソコン)の放射ノイズを示す。これは電波暗室において3mの距離を置いて垂直偏波で測定したものである。
スペクトラムアナライザ(R3271)は160MHzで25dBμV/m及び200MHz〜250MHzの周波数範囲で最大40dBμV/mの放射ノイズが出ている。
ノートパソコン(FMV5W)については10kHz〜30MHzの周波数範囲において0.1058MHzで約50dBμV/m、30MHz〜1000MHzの周波数範囲では最大約47dBμV/m、及び156MHz〜165MHzの周波数範囲では157.73MHzと160.38MHzで約16dBμV/mの放射ノイズが出ている。