D-2 試験手順
(1) 供試品の電源を擬似電源回路網に接続し、電源を入れる。
(2) 10ppmの試料水を流しておく。
(3) 擬似電源回路網の測定端子からの雑音電圧をスペクトラムアナライザ及びEMIレシーバで測定する。
(6) 電源線は2線あるのでまず、1線(L側)の伝導性エミッションの測定を行ない、つづいて残りの1線(N側)の測定を行なう。
(7) QP値が限度値を超えている場合はエミッションの低減対策を行ない、再度測定を行なう。
D-3 試験結果
供試品の高さ0.4mの時の試験結果を図7-12に、高さ0.8mの時の試験結果を図7-13に示す。
いずれの場合でも10kHz〜150kHzの周波数範囲で限度値を超えた周波数があった。これは超音波回路が作動しているときに見られた。
測定器の掃引周波数が超音波回路の原発振周波数約41kHzの整数倍の周波数と同期した場合に大きく限度値を超え、同期しない場合は限度値を超えなかった。
図7-7-12(a)は超音波回路の原発振周波数の2倍の周波数で同期し、図7-12(c)は超音波回路の原発振周波数の3倍の周波数で同期したことを示す。
試験の結果、対策を必要とした。
*超音波回路: 本供試品は試料水の油分を超音波振動子によって乳化し、乳化した油分の光透過率を測定して油分濃度に変換する方式になっている。
超音波振動子を駆動するための超音波回路は原発振周波数が約41kHzであり、約3秒毎の間欠動作をしている。そのため伝導エミッションレベルは一定でなく、超音波回路が作動している時に大きな値を示す。