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(漁業)

伊唐漁港に本格的な水揚施設はなく、長島(東町)の薄井漁港へ直接水揚げするケースが大部分を占めている。

 

漁業における架橋によるメリットとしては、以下の点があげられる。

漁獲の一部は、漁業者個人で売買するケースもあり、架橋前は本土から買い付け業者のトラックがフェリーを利用して伊唐島へ来ていたが、架橋後はこれらの業者も伊唐大橋を利用することとなった。また、餌は薄井漁港で積み込むケースが多いものの、個人で阿久根市などで購入したり、夏期には伊唐島で直接積み込むことも多く、薄井港で順番待ちのために早期から並ぶ必要がなくなった。

 

(商工業)

平成3年の事業所統計では、伊唐島内に所在する卸売・小売・飲食業の事業所は9を数えているが、架橋後、伊唐島住民の行動範囲が拡大したことから、島内の個人商店(雑貨屋)2軒に与える影響は大きい。

 

(観光)

伊唐大橋は、農道橋という性格であり、観光入り込み数の増加まで架橋効果に含んではいない。町の意向では、出水市のツル飛来地〜串木野ゴールドパーク〜長島〜伊唐島という地点を結ぶ民間業者の大型観光バスでの日帰り周遊ルートの一つとして位置づけたい、とのことである。

 

 

 

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