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(2) 海上旅客輸送の特徴と移動制約要因

海上旅客輸送についてバリアフリー化を推進するに際し、ふまえるべき特徴については、交通エコロジー・モビリティ財団「高齢者・障害者の海上移動に関する調査研究報告(2000年3月)」において整理されている。ここでは同報告書を引用し、その特徴と影響等について整理する。

 

1] 海上旅客輸送の特徴

■海象・気象条件の特徴

海上旅客輸送特有の特徴として、海象・気象条件の影響が挙げられる。具体的には、波の影響により発生する「ゆれ」と「潮位」、また海水等の影響に大別される。特徴と高齢者・障害者等への影響については表2-2-3の通りである。

 

表2-2-3 海象・気象条件の特徴と影響

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資料) 「高齢者・障害者の海上移動に関する調査研究報告書」(交通エコロジー・モビリティ財団、2000年3月)

 

■船舶の構造上の特徴

海上旅客輸送にかかわる第二の特徴として、船舶の構造上の問題が挙げられる。具体的には、まず船舶構造規則で定められた「コーミング段差」の問題、次に「通路幅」の確保の問題、そして2階以上からなる船舶については「垂直移動」の問題が発生する。

 

 

 

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