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このうち、船員においては、船舶で1月に1回程度、船員法に基づき非常時に備えた操作訓練と通常業務のミーティングを行っており、陸上に配置されている船舶運航管理者については、年に数回、船舶運航管理者研修会が開催され、安全運航の知識を深めているが、これらの会議を含めた諸般の会合でバリアフリー化の研修を行うことが重要である。

ただし、その前提として、職員等が、海上旅客輸送のバリアフリー化における人的介助の重要性を認識し、困っている人に対して誠意をもって応対するという心構えがまず重要であり、仮に専門的な知識がなくても、「何かお手伝いすることはありませんか」と声を掛けることなどして、何を必要としているのかを聞くことで、最低限の対応は行うことができる。

 

(6) 具体的な設備の機能・仕様等

個別設備の機能・仕様等については、交通バリアフリー法に基づく「移動円滑化基準」のほか、下記の資料において具体的な内容が示されている。新設もしくは既存の施設・船舶のバリアフリー化にあたって、各設備の機能・仕様等を決定する際には、これらが参考となる。

また、交通バリアフリー法の施行に先立ち、長崎県内では五島列島の郷ノ首〜福江航路において、五島旅客船(株)がバリアフリー化対応船「ニューたいよう」を就航させており、県外も含めた先行事例も大いに参考になる。

 

<海上旅客輸送全般>

*「高齢者・障害者の海上移動に関する調査研究報告書」(交通エコロジー・モビリティ財団、2000年3月)

<船舶>

*「内航旅客船における移動制約者のための設備の整備に関する調査研究報告書」(運輸施設整備事業団、1999年3月)

<旅客船ターミナル>

*「公共交通ターミナルにおける高齢者・障害者等の移動円滑化ガイドライン」(交通エコロジー・モビリティ財団、2000年度策定中)

*「バリアフリー度評価基準作成のための調査研究事業報告書」(交通エコロジー・モビリティ財団、2000年2月)

*「長崎県福祉のまちづくり 条例施設整備マニュアル」(1997年12月、長崎県)

*「公共交通ターミナルにおける高齢者・障害者等のための施設整備ガイドライン」(財団法人運輸経済研究センター(現:運輸政策研究機構)、1994年3月)

 

 

 

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