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3)社会教育活動

(1)公民館による講座の開催事業

平成10年度に各市の公民館が開催した講座について、主催者が「狭山丘陵」あるいは「里山」を意識した内容のものがあるかどうか集計を行った。ただ、公民館活動のまとめ方は行政ごとに異なり、東村山市の場合は全公民館の情報を得ることができなかった。また、瑞穂町には公民館がないため対象からはずした。

(2)事業内容の特徴

開催された講座を内容別に自然、スポーツ、趣味、教育、福祉の五つに分類(表II-1-4)し、各公民館ごとにその構成比を示したのが図II-1-7である。

結果として、公民館事業における講座では、年度毎に主催者側が特定のテーマを設定するケースがあり、とくに狭山丘陵や里山を利用しようとする意図は見られなかった。全体として、スポーツ(体育館を利用するもの)や趣味に関する講座が多いのが特徴である。

各市に共通しているテーマとして、リーダー養成講座、国際理解、介護保険を含む老人福祉に関する講座が挙げられる。入間市では他市に比べて自然関係の講座が多いが、これは加治丘陵を利用した講座である。狭山丘陵ではないものの、似たような里山の要素をもつ加治丘陵が対象となっていることは、この地域の市民活動における一つの特性を示しているものと考えられる。当初の予想では、狭山丘陵に近い公民館ほど里山の自然や文化を意識した講座や行事がさかんではないかとみられていたが、先の入間市の事例を除くとそのような傾向はほとんどみられない。これは各公民館に所属しているさまざまな市民団体の自主的な活動に期待されている面が大きいためと考えられる。

 

表II-1-4 公民館事業における講座内容

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