日本財団 図書館


施設緑地の確保状況は、対各市町面積比でみるとおおむね東京都側が進んでおり、なかでも東大和市が圧倒的に多い。ただ、住民一人あたりの公園面積はそれほど多くなく、各市町も目標年次を定め緑地の拡大を図っている。

地域制緑地は、合計で3,922.1ha(対地域面積比21.8%)が指定されている。このうち農業振興地域が所沢市、入間市、瑞穂町の合計で2,126.1ha、生産緑地は瑞穂町を除く5市で合計296.5haが指定されている。

(4)住民が選んだ景観

1982年に新聞社が実施した「21世紀に残したい日本の自然100選」を発端に、狭山丘陵周辺の自治体でも住民から公募し、各市町の景観を選定している(図II-1-5および資料編:表(資)II-1)。入間市が50ヵ所、東村山市が30ヵ所、東大和市が20ヵ所、瑞穂町が10ヵ所で総計110ヵ所にのぼる。なかには景観とは呼びがたいものもあるが、いずれにしても住民がなれ親しんだ場所である。自治体や商工会議所等も散策ルートを選定している(図II-1-6)。

(5)保存樹木

狭山丘陵周辺では、各市町において保存樹木の指定が行われている。このうち樹種と指定本数の情報が得られた3市1町(所沢市、入間市、東大和市、瑞穂町)の状況をみると、全体で83種681本が指定を受けている(資料編:表(資)-II-2)。保存樹木には、神社仏閣の古木や民家の屋敷林に残された樹木等が数多く含まれており、里山景観の保全という面からも関心が寄せられている。

 

 

 

前ページ   目次へ   次ページ

 






日本財団図書館は、日本財団が運営しています。

  • 日本財団 THE NIPPON FOUNDATION