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リリーフ弁の摩耗、パワーピストンとシリンダの摩耗、ウエイトの作動不良、調速スプリングの損傷、ドループピンとフローティングレバーの摩耗、ポンプギヤの摩耗などを点検し損傷の激しいものは交換する。

 

4) オートマチックタイマ(自動進角装置)

(1) 構造と機能

このオートマチックタイマは遠心力を利用して噴射時期を自動的に調整する仕組みになっている。

オートマチックタイマの自動進角調整は次のようにして行われる。すなわち、回転数の上昇とともに遠心力によって、フライウェイトはフライウェイトホルダピンを中心に外方へ動きフライウェイトにつけられた曲面は、タイマスプリングを圧縮しながらフランジの足にそって外方へ動く。一方フランジはカムシャフトに直結されているので、タイマスプリングの圧縮分だけカムシャフトは回転し噴射時期を早める。

(2) 点検と整備

定期点検時にはオイルを全量抜き出して汚れを点検し、金属粉が混入して居れば分解し摩耗している部品を交換整備する。なお、一年に一度は必ず油量を点検し減少して居れば補給する。

 

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2・120図 オートマチックタイマの構造と作動

 

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2・121図 オートマチックタイマの構成部品

 

 

 

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