小形の低速機関では弁案内を直接シリンダヘッドとする場合もあるが、一般には摩耗時の交換を考慮して、ねずみ鋳鉄等の弁案内をヘッドに圧入している。
(2) 点検と整備
運転中の熱により弁棒が膨張するためその分を見込んで適正なスキマが得られるように設定されている。弁案内の摩耗によりスキマが限度以上に多くなるといろいろな不具合を生じるため弁案内、内径を2・58図の3箇所でA、B方向に小径のシリンダゲージを用いて測定し、整備基準に示す限度以上になっている場合は弁とともに弁案内も新品に交換する。弁案内内壁に縦傷やその他損傷がないか点検する。弁案内に弁棒を入れて、軽く上下に円滑に動き、左右のガタが少なければ良い。
なお、ステムシールは、弁案内から分解した場合は必ず交換する。