(ニ) 弁座面の当り
弁座面に傷、異常な段付き、吹抜けがみられる場合は、バルブリフェーサで修正する。弁座面の摩耗については弁座、シリンダヘッド弁座金(インサート)部ともに総合的な判断をする必要がある。
弁座シート面などにカーボンが噛み込んでいる場合はカッタが滑ったり、カッタを損傷することがあるためヤスリ又はサンドペーパなどでシート面を研磨してからカッタを使用するとよい。
(ホ) 弁座シート面の摺合せ
弁と弁座は2・54図のように弁のシート面中央部に弁座のシート面が当り幅1.5〜2.0mm程度で当るようにする。弁シートの上端や下端部に弁座シート面が当る場合は弁座をカッタで切削修正する。(2・55図参照)
弁座シートの摺合せは弁シート部にラッピングパウダを塗布し、工具を使用して弁を回転させて摺り合せする。なお最近の高速機関には弁および弁座シートにステライト盛りしたものが多く使用されているので、この場合は弁を回転させて摺り合せるとシート面に傷がつくので弁を弁座に叩きつけながら摺り合せねばならない。