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補・86図 燃料噴射タイミング

 

燃料噴射の具体的なステップは、およそ次のようになる。

- カム山の回転により、ロッド、ロッカを介して、ユニットインジェクタのプランジャが押下げられ、燃料加圧が始まる。

- ECM搭載のコンピュータは、回転速度その他、エンジン状態を示す各センサと、ユーザの要求信号(スロットル位置など)をもとに、内蔵の最適噴射データ、ガバナ特性等のデータに従って噴射時期、噴射パターンを計算する。

- ECMは、燃料噴射開始をするため、約100Vの電圧を、ユニットインジェクタ内蔵の燃料電磁弁に送る。

- この電圧で、燃料電磁弁が作動し、燃料逃がし孔を閉める。

- 燃料はプランジャバレル内にとじ込まれ、この状態でプランジャによる加圧が続き、この圧力がノズルの開弁圧に達すると燃料噴射が始まる。

- ECMが、燃料噴射を終了させるため、燃料電磁弁への約100Vの電圧発信を止めるまで噴射が続く。

 

6.4 保護監視、遠隔操作システム

電子制御エンジンでは、搭載コンピュータとメモリの機能を最大限に利用して、質の高い、充実したエンジンの保護監視、遠隔操作、故障診断、整備情報提供を実現し、エンジンの稼働効率を高め、エンジンの総合的な信頼性向上につながっている。

 

 

 

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