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補・16図 すべり軸受の構造

 

補・3表 肉厚区分とその特徴

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t/D:裏金厚/軸受外径、σB:組付け時裏金断面応力(ハウジング拡大見込ずみ)

 

2.3 すべり軸受の作動原理(流体潤滑)

流体潤滑下のすべり軸受が安全に作動する原理には、2つの油膜発生メカニズムが関連している。1つは軸が回転する時、油の粘性により、油がつれ回り、軸と軸受との間でできるくさび状のスキマに、油が引き込まれることにより発生するくさび油膜であり、もう1つは、軸が軸受に衝突しようとする時、その間にある油を押しのけることにより生ずるしぼり油膜である。

くさび油膜は軸の回転が早い程高い負荷容量を持つが、一般に許容される面圧Pのオーダは1MPa(10.2kgf/cm2)レベルである。しぼり油膜は軸が軸受に衝突するエネルギ、すなわち荷重が大きく、衝突速度が早い程大きな油膜圧力が発生し、高い負荷容量を持つことができる。面圧Pのオーダは軸受材料の耐疲労強度にもよるが、通常10MPa(102kgf/cm2)のレベルにも及ぶ。(補・17図参照)

 

 

 

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