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(2) 泉地区整備構想の検討

ア 地区の概況

当該地区の、平成10年における陶磁器産業活動は、市内各地区のなかで、事業所数は第5位、従業者数は第6位、出荷額は第7位である。当該地区では、とくに湯呑みの生産が行われている。

当該地区は、土岐川の北岸に東西に開けた地形となっていて、土岐川に注ぐ多くの小河川が南流している。市内で唯一鉄道の駅(JR土岐市駅)を有するほか、国道19号線及び21号線が通り、中央自動車道土岐インターチェンジが位置するなど、交通の便の良い地区である。乙塚古墳・段尻巻古墳などの古墳をはじめとした多くの史跡が存在しており、古くから開発されていたことが知られるが、一方で、今日でも比較的多くの農地も残っている。

当該地区の西部(久尻区)には、美濃焼の代表的な古窯跡である国指定史跡元屋敷窯跡がある。JR土岐市駅より徒歩10分程度のこの場所では、「織部の里」構想の一環として平成12年度より、史跡公園の整備が進められている。この元屋敷窯跡近くに、創陶園や美濃陶磁歴史館が立地するほか、当該地区には、美濃焼伝統産業会館や土岐美濃焼陶磁館など、陶磁器関連施設が多く設置されている。

当該地区のほぼ中央に位置する白山神社には、陶製の大狛犬が奉納されているほか、国指定の天然記念物となっている「ヒトツバタゴ」「ハナノキ」が自生する。

陶磁器事業所の多く立地する地区の東部(定林寺区)では、橋の欄干に陶製のモーニュメントが取り付けられているなど、陶磁器生産地らしい雰囲気が形成されつつある。

 

図表4-9 地区の基本指標

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資料:工業統計調査

 

 

 

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