2 医療と連携した都市型分譲住宅(メディカルサポートハウジング)
北九州市住宅供給公社では、「西暦2000年住宅供給公社は変わります」をキャッチフレーズに、平成12年4月、他公社の土地区画整理部門を統合し、市街地の面的整備や民間事業者との共同分譲事業へのシフトなど総合的なまちづくりを進めている。
その第一弾として、3つの企業開発提案競技(コンペ方式)を実施した。
1] 九州初の定期借地権付分譲マンショシ
2] 市民福祉センター等の公共施設と合築した駅前賃貸住宅
3] 医療と連携した都市型分譲住宅(メディカルサポートハウジング)
この中の一つ、医療と連携した都市型分譲住宅(メディカルサポートハウジングについて概要を説明したい。
(1) 開発の経緯
計画地は、JR小倉駅より南に約1.5kmに位置し、国道3号線と10号線の交通結節地点で、「モノレール香春口三萩野駅」とも隣接し、市内有数の再開発のポテンシャルの高い地区として期待されていた土地である。公社では、平成11年2月から当事業の検討を行ってきたが、核となる入居者として近隣医療施設の建替えによる参画、「モノレール香春口三萩野駅」との連絡通路による一体的整備、国や市による補助等の支援により、事業計画の目処を得た。
設計、工事にあたっては、設計アイデア、技術力、コスト低減、工期短縮の必要性から、企業開発提案競技として実施した。
事業の進め方については、
1] 公社、マンションディベロッパー(土地の一部所有者)、医療施設(核となる入居者)、市(オブザーバー)による「香春口三萩野地区開発推進協議会」を設置し、共同事業として、事業を進める。
2] 公社は、全体調整、資金調達、発注行為などの業務を行う。
3] 公社が、土地の2/3を取得し、マンションディベロッパーは1/3の地権者として事業を行う。
4] マンションディベロッパーは、土地(従前権利)を住宅と交換し、販売を行う。
5] 医療施設については、核となる入居者として当初賃貸で入居し、5年後に買取りを行う。
6] 市は、「モノレール香春口三萩野駅」との公共連絡通路接続など敷地周辺の整備を行う。などの方針の下に事業を進めることとしている。