まえがき
当協会が運輸省(現国土交通省)策定の第7次船員災害防止基本計画及び年次の船員災害防止実施計画に基づく事業として、船員の死傷災害が多発している船内作業の標準化の調査研究と推進に取り組んで4年になります。作業の標準化の目的は、「正しい方法と正しい手順により作成した作業マニュアルを、省略や近道行動などの手抜きをせずにしっかりと守ることで、死傷災害の原因となる不安全な行為と不安全な状態の発生を排除して、死傷災害を防止すること」です。
今回の調査研究の対象作業は、船体や機関の整備・修理及びタンク・クリーニングなどの貨物倉の清掃作業を集合した「整備管理作業」であり、例年、内航船で発生している船員の死傷災害の30%前後を占めています。当作業中に発生した死傷災害の態様で最も多いのは、重傷となりやすい転落・墜落であり、被災者6人に1人は3か月以上の休業となっています。体力や機能の低下をもたらす高齢化が一段と進む中、さらに死傷災害が増加しかねない危険が内在していることを関係各位が改めて認識して頂き、船員の死傷災害の防止に当報告書が役立てば幸甚です。
なお、幸いにして好評を頂きました前回の出入港及び荷役作業の報告書と同様に、平成13年度では、イラストや図表を多用した簡明な小冊子を本年9月に作成し、関係先に配布する予定です。
最後になりましたが、今回の調査研究及び報告書の作成に当たりまして、ご指導頂いた国土交通省海事局船員部労働基準課、また、ご多忙の中、ご協力を頂いた委員、船社、船員の皆様に厚く御礼申し上げます。
平成13年2月
船員災害防止協会