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はじめに

安全・衛生の確保は出来て当たり前、出来なかったときには大騒ぎするというパターンを私たちは、止めどなく繰り返しています。

 

毎年9月に実施される船員労働安全衛生月間は、年度間の安全・衛生の確保の活動の中でも、船舶所有者、船員及び、関係各位が、年度中央で活動結果をチェックして、そこからさらに重点目標を見出して、その対策を考えるなど、特に災害ゼロを目指した強い意志を示し、一丸となって活動する重要な月間です。

 

毎年のことで、ややもすればマンネリ化しやすいのですが、私たち海上産業に携わる者にとっては、「災害発生率をせめて陸上産業並にする」が念願です。

 

安全・衛生の確保は自らがするものです。船員災害防止協会(以下 船災防と いう)はそれをサポートする協会です。

 

5年毎に船員災害の防止に関し基本となるべき事項を定めた基本計画に基づいて、年度始めに実施計画が立てられます。船員労働安全衛生月間は、これらの計画に基づき、月間実施要綱と要領が運輸省によって策定されます。

 

「実施のしおり」は、これらの計画等や、皆様の安全衛生活動のサポートするために当協会が行っている安全衛生講習会の日程等をまとめた小冊子です。

 

日本人の船員は大幅に減少してきています。だからこそ、私たちは、従来以上に手間をかけ、情熱をもって災害防止に取り組まなければなりません。

 

この小冊子が月間だけではなく、年間を通じて皆様の安全・衛生確保活動のお役に立てば幸いです。

 

確かに、これらの計画等に基づき、活動を続けてきた結果、全体の災害と疾病の件数及び発生率は、年々減少しております。

 

しかし、最新の「船員災害疾病発生状況報告」によりますと、残念ながら漁船の部門はまだ、高い災害発生率示しており、さらなる努力が必要です。

 

この月間運動を通じて、船員災害防止基本計画の目標達成を目指し、安全衛生活動の一層の推進を図りましょう。

 

船災防はいつでも、皆様の活動のお手伝いをさせて頂きます。

 

平成12年6月 船員災害防止協会

 

 

 

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