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第1章 事業の概要

 

1. 情報活用システムの目的

企業にとって経営上必要とされる情報は多種多様であり、インターネットや雑誌、新聞等の活字媒体、電子媒体を通じて誰でも収集可能なレベルの情報のみで経営上の意思決定が行われるわけではないが、マクロの経営判断資料としてこれらの情報媒体が果たす役割は決して小さくはない。

情報技術の革新、インターネットの普及等につれて、今では情報収集の手段としてパソコンなどの情報機器の利用がごく一般的な情報収集ツールとして活用されるようになったが、これらの媒体から得られる情報を経営情報として活用するためには、収集した情報、データの蓄積・整理、加工などが必要であり、中小零細企業にとって、こうした情報の収集・活用体制を継続的に維持していくための余力は資金的にも、人的にも乏しいのが実態である。

本事業は、中小零細企業で構成される造船協力業界の実状を踏まえ、業界レベルでの情報の収集・活用体制を構築することにより情報活用の効率化を図ろうとするもので、各種の情報媒体等から業界動向、受注動向等に関する情報、統計資料、安全衛生資料等を収集し、インターネットを通じて会員、会員所属企業に提供するためのシステムを構築し、会員、会員所属企業の経営上の意思決定を支援する体制を整備するとともに、会員や会員所属企業が個々に保有する「労働力」や「設備」などの経営資源を業界レベルで活用するため労働力の相互提供等に関する企業間情報交換のシステムを構築し業界企業の基盤強化に貢献しようとするものである。

 

2. システムの概要

当情報活用システム構築事業は、情報の収集・蓄積→パソコン上での加工→ホームページ(会員専用)を通じての提供サービス、という一連の仕組みを造ろうとするもので、本年度は、収集した大量の情報やデータをパソコン上で処理するためのソフトウエアの制作を主たる実施項目として取り組んだ。システムのフローの概要は図1のとおりである。

 

図1 情報活用システムの概念図

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