日本財団 図書館


事例10 昇降梯子を降りる途中、滑って墜落

 

022-1.gif

 

発生状況 職種 塗装工 年齢(経験年数) 47才(19年)

本人は、建造船の機関室右舷ブロックの錆打ち検査立ち合い後、手に油拭き用シンナー缶を持ち、昇降梯子を降りる途中、足か手を滑らせて約3.5m下の地上に墜落受傷した。

 

原因

1. 昇降タラップを降りる際、シンナー缶を手に持っていたため3点タッチができなかった。

2. 1段目(最下段)足場の八ンドレール用のスタンションが昇降タラップのステップ端部の近くにあり、降りにくかった。

3. 昇降タラップの最下段が固縛されておらずタラップが揺れる状態であった。

 

対策

1-1. 昇降タラップを昇降する際は、3点タッチができるよう物を持って昇降しない。

(物の上げ下ろし用のロープを設置し、必ず使用する)

1-2. 作業開始前に設備点検と、作業指示を確実に行う。

1-3. できる限り階段式の昇降装置に変更する。(中高齢者対策)

2. 昇降用梯子のステップ間隔は一定に定め、昇降部にある障害物は取り除く。

3. 昇降タラップの下部は、継ぎ足し固定することを徹底する。

 

中高齢者への留意すべき点

「無理な姿勢」には個人差があると言われるが、物を持っての梯子の昇降はそれ以前の問題。また、できる限り階段式の昇降装置が望ましい。

 

 

 

前ページ   目次へ   次ページ

 






日本財団図書館は、日本財団が運営しています。

  • 日本財団 THE NIPPON FOUNDATION