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司会 続きましてのご講演は、上智大学文学部教授、アルフォンス・デーケンさんにお願いいたします。

デーケンさんは、1932年、ドイツでお生まれになりました。1959年に初来日、ニューヨークのフォーダム大学大学院で哲学博士の学位を取得され、1974年から上智大学の教壇に立たれています。大学で「死の哲学」を講じる傍ら、一般市民を対象に「生と死を考えるセミナー」を主催されています。1991年、全米死生学財団賞や第39回菊池寛賞、1998年には母国ドイツから功労十字勲章など、さまざまな分野からそのご功績に表彰が行われております。

国際的ベストセラー『第三の人生』をはじめとして、『死とどう向き合うか』『ユーモアは老いと死の妙薬』『日本のホスピスと終末期医療』など、多数の著作があり、私ども日本財団会長の曽野綾子とは、『旅立ちの朝に−−愛と死を語る往復書簡』の共著があります。

本日は、「老いと死とユーモア」と題しましてご講演いただきます。

それではデーケンさん、よろしくお願いいたします。

 

講演II

「老いと死とユーモア」

上智大学文学部教授 アルフォンス・デーケン先生

 

今、ご紹介に与かりましたデーケンです。生まれたときは、たしかにドイツ人でした。そのあとでスイス、フランス、アメリカなど、十二カ国で生活して、国際人になりました。日本に骨を埋めるつもりですから、心の中は日本人です。

現在は主に上智大学で死の哲学を教えています。ですから、上智の学生は私について話しますと、だいたい死の哲学のデーケンと言っていますけれども、最近は何でも省略しますから、「死哲のデーケン」と言っているようです。私はもともと国鉄のほうは好きでしたけれども。デーケンという名前が示すように、ほんとに何もでーけん(笑)。

今日は皆さんといっしょに「老いと死とユーモア」というテーマについて考えたいと思います。

 

 

 

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