2.4 航行システム及び機器の搭載要件(第19及び20規則関連)
改正案では、第19規則及び第20規則に各種航行システム及び機器の搭載要件が規定されている。2002年7月1日以降に建造される船舶(新造船)についての航行設備搭載についてまとめると表4となる。この表中の記号の意味は次の通りである。
● : 現在のSOLAS V章でも適用されている
○ : SOLAS V章改正により新規に適用される
□ : 旅客船のみに適用される
★ : 現行のSOLAS V章では国際航海に従事する船舶への適用であるが、今回の改正により国際航海に従事しない船舶にも適用拡大
☆ : 改正により国際航海に従事する船舶に適用
△ : 改正による適用のうち主官庁裁量
先述のとおり、本規則の適用については、国際航海に従事する150総トン未満の船舶及び国際航海に従事しない500総トン未満の船舶についてはその適用を主官庁の裁量により決定できることとなっている。また、今回改正されるSOLAS V章は原則的に2002年7月1日以降に建造される船舶(新造船)に適用される。したがって、2002年7月1日より前に建造された船舶(現存船)については、現行のSOLAS V章第12規則が適用されるが、今回の改正により現存船にも搭載要件が課せられる機器として、電子航法装置(GPS等)、AIS及びVDRがあり、その搭載要件は表5の通りとなっている。但し、VDRの貨物船への適用についてはNAVでは結論には至らず、ブラケットを付して次回のMSCに報告されることとなった。
