献体の意味
人間の生命には限りがありますし、寿命がきたりあるいは病気になれば、わたくしたちは必ず医師にかかります。その時、わたくしたちは医師にこの体のすべてをあずけることになります。
わたくしたちの体のすべてを知るために医学や歯学の教育を受ける学生たちにとって人体を解剖する実習は絶対に必要です。しかし、この大切な解剖学実習に欠かすことの出来ない解剖体は決して充分ではありません。自分の死後の遣体を医学や歯学の大学へ解剖のために寄贈する献体は、このような意味から、医学、歯学のため、そして良い医師を作り出すためにまことに尊い意義あることであります。
しかも、献体は自分の意志で、無償で行なうことでありますから、社会にとってもこれ以上の善意はありません。