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一方、関西地域、瀬戸内地域の処理事業者の分布を第2章の表-2・5で見てみると、京都府、大阪府、兵庫県、和歌山県、岡山県、広島県に合計10社が存在し、処理能力は定かではないが、少なくとも8,000トン/年級の大規模処理事業者は見当たらない。(よのペットリサイクル(株)には関西地域以西の委託処理はほとんどないとのこと)また、四国地域には処理事業者の登録がないことから、神戸港湾地域での8,000トン級のペットボトルの大規模処理事業は十分ニーズがあると考えられる。ただし、全国の大規模処理事業者はその処理能力を倍増する程度の潜在能力を有しているといわれることから、回収量の推移によっては、一時的に処理能力過剰の事態も生ずる可能性があり、回収量推移には十分な注意を払いながら、できるだけ早い時期の事業立上げが望ましい。

 

3]ペットボトル以外のプラスチック容器包装

次に、ペットボトル以外のプラスチック容器包装製品(以後、その他プラ容器とよぶ)の処理需要は、回収率の想定が難しいが、表-3・6、3・7で見たように、10%回収率でも、瀬戸内地方、関西地方の1998年ベースで5〜7万トンであり、全国では40万トンを越え、ペットボトルのそれを一桁上回る。再生処理法には、分別・精製して再生原料として成形材料に戻すマテリアルリサイクル、油にまで分解する油化、高炉へのコークス代替として吹き込んだり、コークス炉でガス化・化学原料化して製鉄原料にするケミカルリサイクルなどがあるが、最も大量に処理できる方法として技術確立されている製鉄原料化が有望視されている。関西地域、瀬戸内地域では、第2章の表-2・9でみたように、NKK・福山製鉄所と神戸製鋼・加古川製鉄所が2000年度の(財)日本容器包装リサイクル協会に入札候補事業者として登録されている。1製鉄所での処理能力は3〜5万トン程度と大量に処理できることから、関西・瀬戸内地域での回収量の大部分が処理可能な能力となる。その上、高炉原料化でのメリットが実証されれば、その他の関西・中国地方の製鉄所も処理事業に乗り出す潜在能力を有していることから、その他プラ容器の処理は将来も含めて鉄鋼メーカの独断場となる可能性が強い。

しかし、製鉄原料として廃プラスチックを利用する場合、その中に含まれる塩化ビニール樹脂から発生する塩素系ガスが炉体や配管にゆゆしき悪影響があることがわかっており、この事情は、油化やガス化など他の再生処理法でも同様である。したがって、廃プラスチックの処理に当たっては、事前に塩化ビニールから塩素をぬく脱塩処理が必須である。この処理は各製鉄メーカは自前のプラントで個別に事前処理することを前提に事業を考えているが、これをまとめて大きな事前処理プラントとして集中処理する施設の可能性が残されている。これは、大型化することで効率を高め、高炉原料化、ガス化、油化など多様な再生処理の中間処理原料として供給する施設である。この、フィジビリティは、さらに専門家の詳細検討を待たねばならないが、神戸港湾地域という廃プラスチック発生場所(大消費地)の中心的ロケーションで、物流の効率化も考えた、高効率大量処理施設を設置することを、その他プラ容器リサイクルに関する中心提案としたい。

 

 

 

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