マテリアルリサイクルには、廃棄されたボトルやトレーを洗浄、殺菌してそのまま「再利用」するもの、廃プラスチックから樹脂素材にまで精製して成形加工し直す「再生利用」、油化・ガス化によって原料のモノマーに戻したり、反応を伴なって化成品として再利用する「ケミカルリサイクル」がある。高炉に吹き込んだり、コークス炉で処理して製鉄還元材のコークスの代替とする方法もケミカルリサイクルに位置付けられる。
サーマルリサイクルには、直接燃焼してゴミ発電や熱供給源にするもの、固形燃料化(RDF:Refuse-derived-fuel)して、発電燃料やセメントキルン、ボイラーなどの燃料とすることなどが挙げられる。
産業構造審議会(通産大臣の諮問機関)の容器包装リサイクル小委員会(委員長・平岡正勝氏=京大名誉教授)が1998年6月にまとめた答申によると、2000年4月から施行される「容器包装リサイクル法」での廃プラスチックの再商品化は、原材料としての再利用をめざし、技術的に困難な場合にはエネルギーとして利用することを検討すべきとしている。すなわち、再商品化としては、材料として再利用するマテリアルリサイクルおよび油化、ガス化などによるケミカルリサイクルが優先されている。高炉におけるコークスの代替材(還元材)としての再利用やコークス炉でのガス化・炭材化もケミカルリサイクルに位置付けて推進するとしている。
こうした考え方を反映して、2000年4月から本格施行される「容器包装リサイクル法」では、(財)日本容器包装リサイクル協会の2000年度の入札事業者として、材料リサイクル、油化、ガス化、高炉原料化、コークス炉化学原料化を行う事業者等が表-2・9に示したように登録されている。
容器包装リサイクル法は2000年4月からペットボトル以外のプラスチック容器や紙容器に対しても施行されるが、回収されるプラスチック量は予測が難しく、施行後しばらく様子をみないと、回収プラスチックの処理ルートは、どこに流れるかは予測が困難である。厚生省がまとめた2000年度の自治体の分別収集計画では23万9千トンとされているが、計画値と実際に回収される数量の差異がどれくらいになるか判然としない現段階では、再生処理事業者の事業計画も立てにくいのが実状である。
こうした中、NKK、新日鐡、神戸製鋼などの製鉄メーカが高炉原料化として廃プラスチック処理に名乗りをあげており、1事業所で3〜5万トン/年という大量の廃プラスチック処理が可能なプラントを立ち上げていることから、廃プラスチックの大部分が製鉄メーカに流れるとの観測もある。