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はしがき

 

本報告書は、『神戸港における港湾地区の多機能化による産業振興の可能性に関する調査研究(神戸港におけるリサイクル拠点づくりに関する可能性調査)』事業の成果をとりまとめたものである。

1995年、阪神・淡路地域を襲った大震災は、神戸港港湾施設にも甚大な被害をもたらし、港湾の外貿コンテナ取扱量は前年の約半分まで落ち込んだ。その後、港湾施設の復旧は完了したものの、コンテナ取扱量は震災前の7割程度の回復に留まっており、港勢の低迷が続いている。また、港湾地区に近接する産業団地への企業誘致も新しい進出計画がなかなかまとまらず、未利用の産業用地が散見される。

一方、環境問題や資源の有限性を背景として、これまでの大量生産・大量消費・大量廃棄の経済システムから、循環型経済システムヘの移行が強く求められており、国、地方公共団体、企業、市民などによる循環型経済システム構築に向けた活動が活発化している。

そこで、本調査事業では、港湾の物流拠点としての機能に加え、人や情報の交流拠点であることに着目し、港湾を多機能化することにより、港勢の回復と新産業の育成、後背地産業の活性化をねらいとする産業振興の可能性を調査研究した。特に、循環型経済システム構築において重要な要素となる使用済み製品のリサイクル拠点整備を港湾多機能化の具体策として位置付け、新しい環境産業の育成と後背地産業の活性化の可能性を検討したものである。

この調査研究が、神戸港の港勢回復、後背地産業の活性化、新産業の育成に寄与すると共に、循環型経済システム構築に向けて役立てば幸いである。

最後に、本調査研究にご指導を賜った調査研究委員会委員長 神戸商船大学 教授 久保雅義氏をはじめ、委員の方々に深甚なる感謝の意を表する。

 

平成12年3月

財団法人 新産業創造研究機構

理事長 大庭浩

 

 

 

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