3.4 研究開発結果のまとめ
3.4.1 天然ガス改質
天然ガス改質装置の構造、使用する触媒について調査を行い、リグ試験装置を作製し、従来の触媒、今回開発した触媒の性能を試験した。触媒成分をCH4ガス改質用に最適化することによって、従来材に比べて、高い改質率が得られる触媒が開発された。さらに、担持体を変えた触媒の試作を行い、アルミナ繊維を触媒の担持体として使用することで、改質装置に充填するのに適した触媒を得た。ガス改質器および熱交換器の機能を持つ、二次試作改質装置の設計、試作を行い、その評価を行った。その結果、熱交換効率66%、改質率59%が得られた。これらの結果より、熱交換器の熱交換率を80%まで向上させることで、改質率75%が達成できる目処がついた。今後は、改質装置の断熱性を向上させることにより、高性能化を図り、実用機への展開を行う。
3.4.2 炭酸ガス分離
様々な手法で行われている気体分離の手法の中で、本開発の用途に適していると考えられる膜分離法、吸着分離法についての詳細な調査を行うとともに、市販されている分離材についての評価を行った。そこで、問題点を明らかにし、改良材を作製、評価した結果、りん酸を添加した炭素吸着剤を使用した場合に、CO2分離性能が向上することを確認した。そして、今回開発された炭素吸着剤を利用した実機用小型CO2分離装置を設計、試作した。小型CO2分離装置を用いた評価の結果、耐久時間20時間後も50%以上のCO2分離率を有することが確認できた。
3.4.3 全体評価まとめ
開発した天然ガス改質用触媒の性能およびCO2分離材の性能を基にして、天然ガス改質システムのエネルギー収支の検討を行い、エンジン、改質装置、CO2分離装置、コンプレッサー、タービンジェネレータ、スチームタービン等の作動条件を明確にした。また、CO2分離装置から改質装置へのCO2の供給方法を検討し、試作を行った。これらを基に、実用機への展開を行う。