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以上の検討により、回収時間を長くとれば、回収率を高くすることができることがわかる。しかし、回収したガスのCO2濃度は低くなってしまう。回収時間を短くした場合には、回収率は低下するが、t1、t2を適当な時間に設定することでCO2濃度を高くすることができる。

吸着剤を入れた容器を真空ポンプで引くことで、初期に得られるガスは、CO2の濃度が低いガスである。そこで、初期に得られるCO2の濃度が低いガスは捨て、定時間経過後、CO2濃度がある程度高くなったときに、ガス回収を開始することになる。

CO2回収率とCO2濃度の両者の値を目標値の範囲内に入れるためには、最初の工程(初期に得られるCO2濃度の低いガスを捨てる工程)の終了時間、つまり、次の工程(CO2濃度の高いガスを回収する工程)の開始時間t1をどのように設定するかが問題となる。

また、一定時間内の吸着、脱着工程の繰り返し数を増やすためには、ガスの回収工程を短くする必要があり、ガスの回収工程の終了時問t2の設定も問題となる。

F(t)、CCO2(t)、CN2(t)に関するおよそのデータがあれば、任意のt1、t2におけるCO2とN2の回収量が計算でき、回収したガスのCO2濃度、CO2回収率も計算できる。

目標とするCO2回収率、CO2濃度を得るためには、まずt1、t2の値を仮に定めて、CO2回収率、CO2濃度を計算し、目標とするCO2回収率、CO2濃度が得られるようにt1とt2の値を最適化していくことで、t1とt2値を決めることが必要となる。

 

3) りん酸を添加した炭素吸着剤を使用した場合における、CO2の回収開始、回収終了タイミングの計算

以下の試験で得られた結果から、上記の式を使ってCO2回収率、回収したガスのCO2濃度を求めた。りん酸添加量が35%の炭素吸着剤(1.0kg)を充填した容器(5.4L)を真空に引いた後、CO2とN2の混合ガスを1NL/minで流すことで、圧力を203kPaに上昇させた。混合ガスのCO2濃度は8%、N2濃度は92%であった。吸着は203kPaで10分行い、その後、真空ポンプで吸着したCO2ガスを脱着させることによってCO2ガスを回収した。真空ポンプで引き始めて10秒から10分の間に排出されたガスの流量を測定した。また、真空ポンプで吸着したガスを引き始めてから、2.5分後、5分後、10分後のCO2濃度を測定した。

表42および表43に、りん酸添加量が35%の炭素吸着剤を充填した容器を真空ポンプで引いた時間tに対する、真空ポンプの排気側に放出されるガスの流量F(t)(NL/s)、真空ポンプの排気側に放出されるガスのCO2濃度CCO2(t)、N2濃度CN2(t)を示した。

 

 

 

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