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吸着材では、活性炭が純度78%と非常に高い値を示した。図44に従来の分離材のCO2回収率を示す。ここでは、吸着剤のZSM-5が最も高い値を示し、48.5%であった。分離膜材は、いずれも低い値を示していた。以上のことから、市販の分離膜を用いての膜分離型はCO2分離材としては、適していないものと考えられる。

 

<開発吸着剤の炭酸ガス分離能力>

目的

従来材の活性炭では、分離後のCO2純度は高いにも関わらず、回収率は低く、ゼオライトZSM-5では、吸着力が強すぎると考えられるために、CO2を強固に吸着し、大きく減圧しなければCO2が回収できなかった。このため、従来の活性炭にゼオライトと同様な極性を付与する技術を開発することで、細孔近傍の極性を自由に制御でき、分離回収能力にともに優れた吸着剤の開発が行えるものと考えられる。

 

開発の指針

炭素系吸着剤にゼオライトの様な電荷を付与するため、フェノール樹脂にS、P等の巨大分子をつくることができる元素を添加することで、細孔近傍に電荷を付与し、CO2を選択吸着する。以上の概念図を図45に示す。

 

作製方法

市販のノボラックタイプのフェノール樹脂100gにナフタレンチオールを10g添加し、エタノールに溶解後、脱泡、成形型に流し込んだ後、110℃で硬化させた。得られたフェノール樹脂を900℃真空中で炭化処理を行った。炭化後の吸着剤を1000℃で1hr、CO2雰囲気下で活性化処理を行った。得られた吸着材をφ30×100のカラムに充填した後、N2、O2及びCO2の混合ガスを1NL/minで流した。分離時の圧力は98〜0.98kPaで行い、回収時ガスの評価は0.98kPaで行った。分離後のガスを回収し、CO2濃度及び回収量の測定を行った。なお、導入ガスのCO2濃度は約8%、酸素の濃度は約20%とした。同様の条件で市販材である活性炭とゼオライトZSM-5の評価も行った。

 

4) 開発材の一次評価結果

図46に各圧力における分離後ガス中のCO2の濃度を示す。市販の活性炭は減圧にするとCO2が放出され始め、圧力を0.98kPaにすることでCO2濃度が約72%のCO2濃度のガスが放出された。開発材は38kPaよりCO2が放出され始め、0.98kPaでCO2濃度が約42%のCO2濃度のガスが放出された。ゼオライトは0.98kPaまでほとんどCO2は放出されず、0.98kPaでCO2濃度が約38%のガスが放出された。

 

今後の課題・予定

 

S分添加吸着材を用いて回収率の評価を行うとともに、添加量及び添加元素の種類を変化させることで、より性能の良い吸着材の開発を行う。

各吸着材の特性を生かしたCO2回収装置の設計検討を行い、最も有利である吸着材を用いた回収装置の試作を行う。

 

 

 

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