次に、改質装置が熱交換およびガスの改質を行う場合を考える。改質装置の原料ガスの通路内に配置した触媒によって原料ガスが改質される場合には、次式に示す吸熱反応が進む。
CH4+CO2→2CO+2H2 59.1kcal・mol-1
(吸熱反応)
これに伴う単位時間当たりの吸熱量をQRとすれば、熱交換効率は、次式で求められる。
ε=(Qp,c+QR)/Qp,h
改質率と原料ガスの流量が与えられれば、QRは計算で求められる。
次に、上記の検討を利用して天然ガス改質装置(実機の1/30スケール)の性能予測を行った。エンジンから900℃の排気ガスが放出されることを想定し、この熱を利用して原料ガスの加熱および改質を行う。改質装置では、900℃の排気ガスが604NL/min.の流量で入り、584℃で排出される。また、表30の原料ガスの欄に示した流量の550℃の混合ガスを改質装置に入れ、改質装置内で780℃に昇温し、780℃で改質が行われるとすると、75%の改質率が得られることが期待できる。このとき、表1の改質ガスの欄に示したように、H2ガスが30NL/min.、COガスが30NL/min.、CH4ガスが5NL/min.、CO2ガスが31NL/min.、N2ガスが46NL/min.からなる混合ガスが改質ガスとして得られる。
このときの熱交換効率は前述の方法により82%と計算される。表31に天然ガス改質試験装置の性能の予測値をまとめて示す。
次に、天然ガス改質装置(1/30スケール)の性能試験を行った。図31に実機の1/30のスケールの改質装置を示す。Th,inおよびTh,outの値として図31の熱電対1および熱電対2で測定した温度を利用し、Tc,outおよびTc,inの値として同図の熱電対3および熱電対10で測定した温度を利用した。
実験時に排気ガス入口温度を900℃まで上げることを予定していたが、ヒーターから放出されるガスの温度が十分上がらなかったため、排気ガス入口温度は652℃(実験A)または675℃(実験B)までしか上昇しなかった。そこで、その条件での予測を行い、実験値と比較した。表32、33に実験B(原料ガスとしてCH4は流さない場合)、表34、35に実験B(原料ガスとしてCH4とCO2の両者を流した場合)の熱量の計算を示す。熱交換効率は、前述の方法により求めた。また、生成した改質ガスの組成をガスクロマトグラフィーを使って測定し、その組成から改質率を求めた。