これにより、パイプの内部から外部へ熱が伝わり、原料ガスが加熱される。さらに、この原料ガスは触媒の作用により改質される。
表29に外径2〜8?のパイプを使用した場合のパイプ表面積等の比較を示した。伝熱面積は1/30スケールの改質装置の場合、1.54m2が必要となるが、表29の計算結果より外径φ4のパイプを使用することでほぼ同等の伝熱面積が得られることがわかったので、外径φ4のパイプを使用することとした。触媒充填部および熱交換部はφ113×350mmで、熱交換用パイプとしてφ4の外径のものを使用することで、熱交換効率は82%、改質率は75%を目標としている。
1/30スケールの改質装置における流量の原料ガスを改質するためには、SV=10000(h-1)の場合、触媒を充填する部分の体積は0.40Lが必要である。
図33に改質装置の熱交換部分に触媒を充填したところを示す。また、図34に天然ガス改質リグ試験装置の外観を示す。
4) まとめ
天然ガス改質装置の他に、エンジン、CO2ガス分離装置等を含めたシステム全体のエネルギー収支の計算を行い、ガスの流量、ガスの温度、天然ガス改質率、熱交換効率等を検討し、1/30スケールの改質装置の仕様の検討を行った。
次に、上記の計算結果に基づき、1/30スケールの改質装置を作製し、ガスの温度、天然ガス改質率、熱交換効率等の基礎データを取って計算で得られた値と実測値との比較を行い、計算値とのずれが生じた場合には、その原因を十分調査し、実機用の改質装置の設計に生かす。
今回は、高い改質率を得るために改質反応を780℃で行うことを検討した。H2Oによる改質では、次式の反応により低温でも高い改質率が得られることが期待されるので、H2Oによる改質も検討する。
CH4+H2O→CO+3H2
3.2.6 触媒担持体成形方法の確立
アルミナハニカム、コージェライトハニカム、アルミナ繊維の比較を行った。使用した担体の1m3当りの表面積は、アルミナハニカムでは4,200m2、コージェライトハニカムでは11,OOOm2、アルミナ繊維では480,000m2であった。
これらの担持体に触媒を担持させ、ガス改質試験を行った。この結果を図35に示す。
担持した触媒の組成はすべて同じ6.3Ni-3.7CeO2-2.0Pt-1.0MgOであった。SV=10000(h-1)で、原料ガスの混合比はCH4: CO2=30:70で試験を行ったところ、アルミナハニカムに触媒を担持させたもので、最も高いガス改質率が得られた。
しかし、熱交換用の多数のパイプを内蔵した改質装置への充填のしやすさを考慮し、触媒をアルミナ繊維に担持したものを改質装置への充填に使用した。