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所定の濃度の塩の水溶液を作製し、表11に示した担持量となる量の溶液を秤量して混合し、これを上記のアルミナ繊維に含浸させた。

次に、前項と同様に、90℃で12時間大気中で乾燥し、400℃の水素中で1時間還元した。これをガス改質用触媒および組織観察用触媒とした。

上記で作製した触媒を使用して、ガス改質試験を行った。SV=10000(h-1)で、原料ガスの混合比はCH4: CO2=30:70であった。触媒A-1、A-4についてのガス改質率の測定結果を図15に示す。CH4改質率は、炭化反応は起らないと仮定して導いた前述の式を使用し、H2量から計算したものである。また、表12に生成したガスの組成を示した。

触媒A-4では、今回測定を行った従来材と比べて、最も高い改質率が得られたことがわかる。

また、図16に触媒A-1、図17に触媒A-2、図18に触媒A-3、図19に触媒A-4のSEM写真を示す。

これらの写真において、白い部分は、触媒が多く担持されているところで、黒または灰色の部分は、触媒量が少なく、アルミナ繊維部が露出している部分である。

図20に触媒A-1の白く観察される部分、図21に同触媒の黒く観察される部分、図22に触媒A-2の白く観察される部分、図23に同触媒の黒く観察される部分、図24に触媒A-3の灰色に観察される部分、図25に触媒A-4の白く観察される付着している粒子、図26に同触媒の明るい灰色に観察される部分(なめらかな部分)、図27に同触媒の灰色に観察される部分のEDSによる組成分析結果を示す。すべての場合において、Auが検出されているが、これは観察前にAuの蒸着を行っているためである。

また、図19に示した触媒A-4の表面において、Ru、Mg、Alの面分析を行った。Rhの分布はRuの分布とほぼ同様であった。Alが多く見られるところは、アルミナ繊維が表面に出ているところで、触媒の担持量が少ない部分と考えられる。Mgの分布とRuの分布は異なっており、両者が均一に混ざり合ってはいないことがわかった。

さらに触媒の改質率を向上させるためにアルミナ繊維表面に均一に触媒を担持することが必要である。そのため、図28に示す触媒担持装置を試作した。今後、本装置を使用して担持の均一化を図り、実用機への展開を行う。

 

4) 考察

今回測定を行った従来材に比べて、高い改質率が得られる触媒が開発された。これは、アルミナ繊維表面にアルミナ微粒子層を付着させたこと、触媒金属として活性なRu、Pt、Rh、Niを使用し、CH4、CO2を吸着しやすい物質としてCeO2、MgOを使用したためと考えられる。しかし、金属粒子とCeO2、MgO等の酸化物粒子の分布が不均一であることがわかった。両者の分布が不均一であると、改質反応が効率良く進まないと考えられる。

触媒の性能をさらに向上させるためには、Ru、Pt、Rh、Ni等の金属粒子と酸化物粒子を均一に分散させること、また、アルミナ繊維表面のすべてを触媒粒子が覆っていること、触媒粒子をさらに微細化することが重要である。これらの点を今後改良していく必要がある。

 

 

 

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