日本財団 図書館


3.1.2 システムを構成する要素の構造と効果のシミュレーションによる検討

 

セラミックス遮熱型ターボコンパウンドエンジンから排出される高温の排気ガスより熱エネルギーをターボチャージャ、排気エネルギー回収タービン、天然ガス改質装置を用いて効率よく回収し超低燃費を実現し、且つ*遮熱度が70%以上となる(エンジンの冷却系を完全に除去できる)システムの成立可能性をFEMとサイクルシミューレーションプログラムを用いて検討した。又、その超低燃費システムを成立させる為の各要素技術の目標値を設定した。検討に当たってはエンジンの燃焼圧力が150気圧以下となるように圧縮比、ブースト圧力、燃焼開始時期の組合せに制限を設けて検討を行った。表-1.に検討に用いたパラメーターを示す。

各種パラメーターを変更し、延べ4068ケース(エンジンの回転速度、負荷を含む)のシミュレーションを行った。各要素技術についてエンジンの燃費を最適化する為の目標値を決定した。図1および図2に2000rpm、4/4負荷に於ける検討の一例を示す。

 

この結果、下記の事が判明した。

 

1]燃費効果

通常の冷却系を持つエンジンに対し燃費の改善率は65%〜75%

内訳:

熱効率改善分 53%〜63%

冷却系補機駆動損失低減分 7%

低フリクションセラミックスによる摩擦損失低減分 5%

 

2]燃費目標を達成する為の各技術要素の目標値

表-2.に示す。

 

3]システムの構成

エンジン→ターボチャージャ→回収タービン→天然ガス改質装置の順に配置する組合せが最も燃費効果が良い。

 

4]燃費目標達成の為にブレークスルーすべき技術アイテム

(イ)500℃近辺で高い天然ガス改質率を示す改質触媒、担持体の開発。

(ロ)排気ガスの熱エネルギーを有効に利用する為に熱交換効率の高い改質装置用熱交換機の開発。

 

*遮熱度=(1-Q1/Q0)×100

Q0=水冷エンジンの燃焼室から冷却系への放熱量

Q1=遮熱エンジンの燃焼室から冷却系への放熱量

 

 

 

前ページ   目次へ   次ページ

 






日本財団図書館は、日本財団が運営しています。

  • 日本財団 THE NIPPON FOUNDATION