(ア) システム機能
PM運用管理アプリケーションの機能は、下記の4つに分類される。
・セキュリティ機能:
ユーザー認証や機密保護を行う機能で、SSL(Secure Socket Layer)の仕様に準拠した市販製品を利用して実現
・マスター情報登録機能:
GPMEのPM管理サーバーが稼動するホスト情報と、このAPの利用可能者の登録や、削除を行うための機能
・工場PM作成・削除・編集機能:
工場資源情報と日程計画のための、ブロックや中間製品の情報を格納する工場PMを、作成・編集・削除・バックアップ・リストアするための機能
・個船PM作成・削除・編集機能:
船の設計情報を格納する個船PMの作成・編集・削除・バックアップ・リストアのための機能
(イ) システム構成
図2.5-4に、PM運用管理アプリケーションのシステム構成を示す。ネットワーク上で、複数のGPMEプロジェクト管理サーバーマシンが稼動できる。GPMEでは、PM作成・削除・バックアップ・リストアなどの、PMに対する基本操作を行うユーティリティ群を提供している。分散環境で、これらコマンド群の機能を透過的に提供するため、CORBA上のサーバーであるPM管理基本サーバーとして実装した。PM管理基本サーバーは、GPMEプロジェクト管理サーバーマシンごとに稼動しており、クライアントのリクエストに応じて、稼動しているマシンで実行されるPMに対する基本操作の全てを請け負う。PM管理基本サーバーのクライアントとなるのは、PM運用管理サーバーのみであり、このサーバーはPM管理基本サーバーとは異なり、ネットワーク上のいずれか一つのマシンで稼動しておればよい。一方、エンドユーザーがGUIにより直接操作を行う、PM運用管理アプリケーションは、PM管理サーバーにのみリクエストを送信し、PM基本管理サーバーに直接リクエストを送る必要はない。
PM運用管理アプリケーションは、Javaアプレットとして実装した。実行時に、プログラムが登録されているWWWサーバーから、エンドユーザーが使用するブラウザにダウンロードされ、CORBAクライアントとして、PM管理サーバーと通信する。セキュリティの管理は市販のSSL製品を用いて実現した。