各カテゴリーの機能概要は以下の通りである。
(1) CORBAオブジェクト基本サービス機能群(CORBA Object Services:COS)
OMAの構成要素の一つで、分散オブジェクトシステムを構築するため必要となる基本サービス群で、市販のCORBA製品として入手可能である。
(2) GPME機能提供群(GPME Facilities:GF)
高度造船CIMの中核情報モデルであるプロダクトモデル(PM)と、それにアクセスしモデル情報を定義・操作する多くのメソッド群の集合である。
(3) ワークフロー管理機能群(WorkFlow Management Facilities:WfMF)
PMと並んで、高度造船CIMを構成するのに重要な情報モデルであるプロセスモデルと、それへのアクセスと操作を行うソフトウェアコンポーネント群の集合である。プロセスモデルは、船をどう設計し製造するかの手順について、情報と知識を表現する情報モデルである。
(4) 造船業固有機能コンポーネント群(Domain Function Facilities:DFF)
造船業固有のアプリケーション開発に必要な機能群の集合で、造船業のオントロジに基づく、各種サービスを提供する、OMAのドメインサービスの造船業版である。
(5) 新規開発アプリケーション(Applications:AP)
ACIMリファレンスアーキテクチャに従って新規開発された、造船の各種業務を支援するアプリケーションである。他のカテゴリーのソフトウェアコンポーネント群を組み合わせることで、高機能アプリケーションを効率的に開発できる。
(6) 既存アプリケーション(Legacy Applications:LA)
現在、各造船所で稼動している業務支援アプリケーション群である。これらの企業資産であるアプリケーションとの連携は、高度造船CIMを企業内で展開していくうえで重要であるので、独立したカテゴリーとした。既存アプリケーションを、ACIMのオープンなシステム環境に適合させる仕組みが、ソフトウェアラッパー(Wrapper)である。
(7) ACIM共通サービス機能(ACIM Common Facilities:ACF)
造船のオントロジに依存せず、どの業種のアプリケーションからも利用可能な、共通サービス群である。思想的には、OMAのコモンファシリティに近いが、協業支援など、高度造船CIMが重要視する機能の実現に必要な、汎用的な機能群の集合体である。
(8) 市販の各種サービス機能群
CORBA対応の市販ソフトウェア群の集合で、ACIM環境で直ちに利用可能である。また、Windows環境におけるCOM対応ソフトウェアも、CORBA/COM連携を介して利用可能である。最新の情報技術を取り入れた、市販の質の良いソフトウェア製品と容易につなげることが、ACIMリファレンスアーキテクチャ適用の大きなメリットである。