4. ガス検知器(可燃性・酸素・有害)
(1) ガス検知の目的(何のためにガス検知を行うのか?)
ガスによる次の危険から人体、財産を守る。
◎可燃物から発生する可燃性ガスと空気の混合物に何らかの発火源(電気火花等)により引火し、爆発、火災を引き起こす。
◎爆発、火災事故に至らなくとも、区画内にガスが充満することにより区画内の酸素が追い出され酸素欠乏により呼吸困難を引き起こす。
◎ガス自体が人体に有害であり、そのガスとの接触又は経口吸引により中毒症状を引き起こす。
(2) ガスの分類
災害防止面から見た分類は、次により区分される。
1]爆発、火災に重点を置いた燃焼性

2]人の健康に重点を置いた有害性

(3) ガスに対する対策
一般的なガスは人間の五感では感知は不可能(多くのガスは特有の臭いを持つが高濃度ガスは瞬時に臭覚を麻痺させる。)である。
例え臭いでその存在を認めても、その量がすでに危険であるか、危険でないかの判断ができない。
従って、それぞれの目的にあった検知器を選び、各検知器の固有の性能を熟知し、正しく使用する事により、
◎ガスの発生、存在の有無の確認。
◎ガスの存在を認めたときは、危険濃度の有無の判定。
◎ガスの状態が危険範囲である場合は、事故防止のための適切な措置。
を実施することにより事故防止の対策を図る。
(4) ガスの特徴
1]ガスの性質
ガスは、その流動性、気温による膨張、収縮性、比重等で分布、滞留の状態が大きく変化する。