日本財団 図書館


画像はフルフレームで1524×1024pixelで10bit (1024)階調の画像を、内蔵のハードディスクに蓄える。ハードディスク容量はもちろん可変である。既にレンズは完成している。(といって見せてもらった。)ハウジングは、通常、光学・電子機器が入ったカメラヘッド部分とコントロール部分の2つに分かれており、深度も1,000mであるが、JAMSTECの要望にあわせて、特注品を制作する予定である。」

ここで、解析用のソフトウエアを見せてもらったが、高機能なもののまだバグが多いようで不安定な動きがあった。ソフトウエアのバージョンアップは頻繁に行い、Webでも公開しているとのことだった。

025-1.gif

DSC 5010で撮影した室内の様子

 

2.4.4. ガラス製耐圧容器製造工程

最後にBENTHOS社得意のガラス製球状の耐圧容器の製造工程を見学した。半球状のガラス容器(金魚鉢型)の縁を磨りガラス状に平面となるよう精密に研磨して、2つの半球がぴったりと合うように調整する。油成分を取り除くために洗浄した後、極薄くグリースを塗って半球どおしを合わせ、接合部を未加硫ゴムの黒い粘土状テープを用いて張り合わせて気密性を確保する。その上にテープを巻いた後、熱を加えて接着する。完成した容器は数個まとめて加圧水槽に入れて耐圧テストを行う。テストをクリアすれば合格品で、そのまま深海用ブイとして使用するほか、保護用のハットをかぶせたり、ガラスに孔をあけて内部に電子回路等を組み込んだりする。まさに職人仕事であり、製造に親方1人、検査に助手1人の2人だけで制作している。

025-2.gif

ガラス製耐圧容器

 

 

 

前ページ   目次へ   次ページ

 






日本財団図書館は、日本財団が運営しています。

  • 日本財団 THE NIPPON FOUNDATION