沿岸から200マイル以内では、外国漁船による漁獲を正当化する法令は無効となった。その海域内の漁獲は、沿岸国の同意を得て始めて可能である。1945年の大陸棚に関するトルーマン宣言から、大陸棚の非生物資源は沿岸国の管轄権に服することとなったが、国連海洋法条約は、沿岸海域の生物資源についての手続きを完成した。漁獲の無効についての規則に加えて、漁業管理のためにEEZの設定により漁業活動をほとんど制限した。第三次国連海洋法会議よりも前の時代、国際漁業機関や地域の漁業機関のなかには、資源割り当ての権能を与えられた機関は殆ど存在しなかった。1982年採択の国連海洋法条約はこの点を明確にし、EEZにおいては、権限を有する機関は、単に沿岸国に望むところとして、生物資源が過度な開発によって脅かされるような決定をしないことを期待しつつ29、沿岸国に助言することであった。決定権は沿岸国のものである。しかしながら、近年国連海洋法条約を改定しようとする動きが見られ、それは国際漁業機関、或いは環境機関に、EEZ内における沿岸国の管轄権と競合するようなある種の権限を与えようとするものである。例えば、国際捕鯨委員会に沿岸から200マイル以内の海域において小型鯨についての管轄権を認めようとした事例がその一例である。
沿岸から200マイルまでの海域を管理する権利は、EEZ内での情報に関する沿岸国の権利の行使を明らかにする助けとなった30。国連海洋法条約の枠組みの下では、情報は知的所有物として取扱われ、EEZ内での全ての科学調査は、沿岸国の同意の下に行なわれる31。
やや哲学的見地からは、知的所有権へのアクセスは自由に行なわれるべきであるとの主張も存在するが、これまでの知的所有権の保有者は依然として適切に遇されているとは言いがたい。知的所有権への自由なアクセスは完全な決着はみていない。今日ではこのアクセスは権利から特権へとなったが、沿岸国には合理的な条件のもとでこのアクセスが認められるべきである。更に沿岸国は、状況によっては自国のEEZ又は大陸棚における科学調査の実施について同意を与えないことができる32。