日本財団 図書館


なお、最近10年間における保有船腹量の推移は、次の通りである。

 

保有船腹量の推移

(100G/T以上の鋼造船)

531-1.gif

(注) 1989〜91年旧ソ連分を示す。

(出所) ロイド統計

 

(B) 海運事情と保有船主の実態

旧ソ連は1980年以降、海運の増強に努め、90年末の保有船腹量は過去最大の2,674万G/Tに達し、世界第4位の大海運国となった。

その後、旧ソ連の崩壊に伴い、92年12月末現在におけるロシアの保有船腹量は、1,630万G/Tとなった。

さらに、90年代にはオイル・タンカー、一般貨物船、冷凍運搬船などを主体とした不経済船、老朽船の整理が行われ、98年12月末現在では4,723隻、1,109万G/T(世界全船腹量の2%)となっている。

なお、ロシアには長大な河川が多く、特にシベリア、極東地域では河川は物資輸送に大きな役割を果たしている。

また、欧州地域では自海とバルト海を結ぶベロモルスコ・バルト運河、モスクワ運河、ボルガ河とドン河を結ぶボンゴ・ドン運河、ボンゴ・バルト運河などがあり、白海、バルト海、黒海、カスピ海、アゾフ海などの海運と国内河川諸港とが、途中貨物積換えなしに直接結びつけられている。

特に、バルト海と黒海を結ぶ運河は、5,000トン級船舶の航行が可能であり、海路で欧州を迂回する場合の2分の1に輸送距離が短縮されている。

ロシアにおける主要海運会社とその保有船舶は、次の通りである。

 

 

 

前ページ   目次へ   次ページ

 






日本財団図書館は、日本財団が運営しています。

  • 日本財団 THE NIPPON FOUNDATION