(4) 漁業事情
ルーマニアの漁業は、不振を極めている。
ルーマニアは従来から、工業化の推進には積極的な投資を行っており、91年の新外資法導入以降、対ルーマニア外国投資は増大を続けているが、漁業部門は重要視されていない。
このため、漁獲量、漁船保有量とも著しく減少している。
漁獲量は、1988年の約27万トンから95年には7万トンヘ、また、漁船保有量も88年の64隻、23.3万トンから98年には6.4万トンに激減している。
ルーマニアの漁業は、ドナウ川およびドナウ・デルタ地帯を中心とする淡水漁業と、大西洋、黒海、地中海における海洋漁業である。
黒海および地中海での漁業は地域的に限られた小規模なものである。
このため、最近は大西洋に出向き、まぐろ、かつお、さば、あじ、いか、えび等の漁獲に力を入れている。
漁獲量および漁船保有量の推移は、次の通りである。