ルーマニアの貿易は、1990年以降赤字貿易が続いている。
特に、96年以降は輸入が伸び96年は25億ドル、97年は20億ドル、98年は26億ドルと赤字が大幅に拡大している。
地域別貿易の特徴は、EUが輸出で56.5%(97年)、輸入で52.5%を占め、イタリア、ドイツ、フランスの合計は、輸出で41.8%、輸入で38.0%を占めている。
なお、近年イタリア、ドイツとの貿易が、繊維品を中心に大きく伸びているが、これはルーマニアが安価な人件費に依存する中間加工工程の委託先となっていることが大きい。
また、旧コメコン諸国との貿易量が減少している中で、石油輸入でのロシア依存は依然として高いものがある。
主要貿易商品は、輸出では衣料・繊維製品、金属、化学品、機械・電気機器など、輸入では鉱物性燃料、機械・電気機器、衣料・繊維製品などである。
また、日本との貿易では農産物、ワイン類、履物などを輸出し、通信機器、石炭類などを輸入している。